AIプロンプトの書き方|3社の公式ガイドは、名前が違うだけで同じ4要素だった

AIプロンプトの書き方|3社の公式ガイドは、名前が違うだけで同じ4要素だった AIサービス

※本記事にはプロモーションが含まれる場合があります。

「プロンプトのコツ100選」のような記事が大量にあります。読んでも、どれが本当に効くのか判断できません。

そこで、OpenAI・Google・Anthropicの公式プロンプトガイドを3社とも読み比べました。結果はこうです。

3社とも、ほぼ同じ4つの要素を推奨していました。名前が違うだけです。

OpenAI Google Anthropic
① 誰として答えるか Identity ペルソナ <instructions> 内で指定
② 何をしてほしいか Instructions タスク <instructions>
③ 前提・材料 Context コンテキスト <context> <document>
④ 例・出力の形 Examples 形式 <example>

違うのは「区切り方」だけです。 AnthropicはXMLタグを明確に推奨し、OpenAIはMarkdownの見出しとXMLタグの組み合わせを推奨、Googleの利用者向けガイドは自然な日本語で4要素を書けばよいという立場です。

つまり、覚えることは「4要素」と「区切る」の2つだけです。

この記事では、3社の公式ドキュメントに書かれていることだけを整理します。当サイトには用途別のプロンプト記事が5本あるので、具体的なコピペ用プロンプトはそちらへ案内します

この記事の調べ方

各社の公式ドキュメントだけを2026年9月1日に読んでいます。「プロンプト術」を紹介する第三者記事は使っていません。

確認先 取得できたか
OpenAI「Prompt engineering」(API ドキュメント) ✅ 4セクション構成・区切り記号の推奨
Google「ビジネスで効果を発揮する AI プロンプトの書き方」 ✅ 4要素とその実例
Anthropic「Use XML tags to structure your prompts」 ✅ XMLタグの使い方・例の推奨数

① 3社に共通する「4要素」

まず、3社が同じことを言っている部分です。

誰として答えるか(役割)

Googleの公式ガイドは、これをペルソナと呼びます。OpenAIはIdentityとして「目的とゴールを説明する」セクションを置きます。

あなたはプロのビジネスアナリストです。

この1行があるだけで、返ってくる文章の語彙と粒度が変わります。専門用語を使ってよいのか、初心者向けに噛み砕くのかが決まるためです。

何をしてほしいか(タスク)

動詞を明確にします。 「要約して」「比較して」「箇条書きにして」「反論を挙げて」は、それぞれ違う作業です。

Googleの公式例では、こう書かれています。

今週のプロジェクト最新情報から主なアクション アイテムを要約してください。

「まとめて」ではなく「アクションアイテムを要約する」と対象を絞っている点が要点です。

前提・材料(コンテキスト)

AIが知らない情報を渡す部分です。社内の事情、読者層、締め切り、これまでの経緯。

Googleの公式例では、

リーダーシップ チームが早急に対応する必要があるアイテムに焦点を当ててください。

というように、何を優先するかまで含めています。

出力の形(形式・例)

箇条書きか、表か、文章か。何文字か。 ここを指定しないと、毎回違う形で返ってきます。

Googleの公式例では、

回答を 3 つの箇条書きでエグゼクティブ サマリーとして提供してください。

Anthropicはさらに踏み込んで、例そのものを渡すことを推奨しています。公式ドキュメントには3〜5個の例を入れると結果が最も良い、と書かれています。

#

Q8. 資料と指示、どちらを先に書くべきですか?

長い資料なら、資料が先です。 Anthropicの公式ドキュメントは「長文データをプロンプトの上部に、質問・指示・例より上に置く」ことを推奨し、質問を最後に置くと応答品質が最大30%向上したとテスト結果を示しています。対象は2万トークン以上の長文入力です。

まとめると1文になります

「(役割)として、(材料)をもとに、(タスク)してください。(形式)で出してください。」

これが3社の公式ガイドの最大公約数です。

② 違うのは「区切り方」だけ

ここが各社で分かれる唯一の部分で、検索候補にも「プロンプト 書き方 記号」が出てくる理由です。

事業者 推奨する区切り方
Anthropic XMLタグ<instructions> <context> <example> など)
OpenAI Markdownの見出し+XMLタグの組み合わせ
Google(利用者向け) 自然な文章で4要素を書けばよい

AnthropicはXMLタグを明確に推奨

Anthropicの公式ドキュメントは、XMLタグについてこう説明しています。

  • 文脈・指示・例といった複数の要素が混ざるプロンプトでは、XMLタグが決定的な違いを生む
  • 内容の種類ごとに別のタグで包む<instructions> <context> <input>)ことで、取り違えが減る
  • タグ名は一貫させ、内容を表す名前にする
  • 階層があるものは入れ子にする<documents> の中に <document index="n">
  • 例は <example> で包み、複数なら <examples> でまとめる。3〜5個が最も良い

複数の資料を渡すときは、<document> の中に <document_content><source> を入れる、という具体的な形まで示されています。

OpenAIはMarkdownとXMLの併用

OpenAIの公式ドキュメントは、「Markdownの書式とXMLタグの組み合わせ」で論理的な境界を伝えられる、としています。

  • Markdownの見出しとリストは、大きなセクションの区切りと階層の伝達に有効
  • コードはバッククォートで正確に囲む
  • XMLタグは、参照用の資料などが「どこから始まりどこで終わるか」を区切るのに向く
  • XMLの属性でメタデータを付けられ、指示の中から参照できる

そして開発者向けメッセージの構成として、Identity / Instructions / Examples / Context の4セクションを挙げています。

Googleは自然文でよい

Googleの一般利用者向けガイドは、記号の指定を必須としていません。4要素を含んだ自然な文章で書く例が示されています。

普段ChatGPTやGeminiをブラウザで使う分には、これで十分です。 XMLタグが効いてくるのは、長い資料を複数渡すときや、同じ形式で繰り返し処理させるときです。

③ 実際に書くとどうなるか

同じ依頼を、3段階で書き分けます。

悪い例

議事録まとめて

役割・材料・形式のどれもありません。返ってくるものが毎回変わります。

4要素を入れた例(Google型・自然文)

あなたは会議の記録係です。
以下の文字起こしから、決定事項・保留事項・次のアクションの3つに分けて整理してください。
発言者名は残し、雑談は省いてください。
それぞれ箇条書きで、次のアクションには担当者と期限を明記してください。

(ここに文字起こしを貼る)

区切りを明示した例(Anthropic型・XMLタグ)

<instructions>
以下の文字起こしから、決定事項・保留事項・次のアクションの3つに分けて整理してください。
発言者名は残し、雑談は省いてください。
次のアクションには担当者と期限を明記してください。
</instructions>

<format>
それぞれ箇条書き。次のアクションは「担当者/期限/内容」の順。
</format>

<transcript>
(ここに文字起こしを貼る)
</transcript>

長い資料を貼るときほど、後者の効果が出ます。 「どこまでが指示で、どこからが資料か」が一目で分かるためです。

議事録に特化したプロンプトはAIで議事録を作るプロンプト5選にコピペ用の形で載せています。

④ 用途別のプロンプトはこちら

この記事は「型」の説明までです。 実際にコピペして使えるプロンプトは、用途別の記事にまとめてあります。どれも公式情報の実査つきです。

用途 記事 その記事の要点
議事録を作る AIで議事録を作るプロンプト5選 プロンプトの仕事は「書かせること」より補わせないこと。1時間の会議は約2万字
文章を添削してもらう AIに文章を添削してもらう方法 「直った文章」ではなく「直す理由」を受け取る型
ブログ記事を作る AIでブログ記事を作成する手順 7工程のうちAIが肩代わりできるのは3つだけ
レポートを作る AIでレポートを作成する5ステップ 詰まるのは文章ではなく出典
メールを書く AIでメールを作成する方法 Gmailの下書き作成は日本の無料アカウントでは使えない

⑤ 公式ガイドに書かれていないこと

3社の公式ドキュメントを読んで、書かれていなかったことも記録しておきます。

よく見る「コツ」 公式の裏付け
役割・タスク・文脈・形式を書く 3社とも推奨
例を複数入れる Anthropicが3〜5個を推奨
区切り記号(XML・Markdown)を使う OpenAI・Anthropicが推奨
「深呼吸して」「ステップバイステップで考えて」 ⚠️ 公式の一般向けガイドには記載を確認できず
「あなたは世界一の◯◯です」と持ち上げる ⚠️ 役割指定は推奨されているが、誇張表現の効果には言及なし
チップを払うと言う、感情に訴える 記載なし

効果が無いとは言えませんが、公式が推奨しているのは上の3つだけです。まずここを押さえてから、それ以外を試すのが順番です。

⑥ 迷ったときの3つの直し方

プロンプトを書いても思うような答えが返ってこないとき、闇雲に長くしないでください。原因はたいてい3つです。

1. 動詞が曖昧

「まとめて」「いい感じにして」は、AIが解釈を選べてしまいます。「3つに分類して」「200字に要約して」「反論を3つ挙げて」のように、作業を1つに絞ります。

2. 材料が足りない

AIは前提を知りません。読者は誰か、何のための文章か、避けたい表現は何かを書き足します。ここを足すのが、最も効果が大きい修正です。

3. 指示と材料が混ざっている

長い資料を貼ったとき、どこまでが指示か分からなくなります。ここで区切り記号が効きます。Anthropic型のXMLタグか、--- のような区切り線を入れてください。

⑦ 長い資料を渡すときは「順番」で最大30%変わる

3社の公式ドキュメントの中で、具体的な数字が出ている推奨がひとつだけありました。Anthropicの長文コンテキスト向けガイドです。

2万トークンを超えるような長い資料を扱うときの推奨として、こう書かれています。

  • 長文のデータはプロンプトの上部に置く。 質問・指示・例よりもに配置する。これはすべてのモデルで性能が向上する
  • 質問を最後に置くと、テストで応答品質が最大30%向上する。 特に複雑で複数の文書を含む入力で効果が大きい
  • 複数の文書はXMLタグで構造化する。 各文書を <document> で包み、<document_content><source> などのメタデータ用の小タグを入れる

つまり順番が逆でした。

多くの人は「指示を書いてから、資料を貼る」という順番で書きます。公式の推奨は逆です。

順番
よくある書き方 指示 → 資料
公式の推奨 資料 → 指示・質問

具体的にはこう書きます

<documents>
<document index="1">
<source>2026年8月度 営業会議 文字起こし</source>
<document_content>
(長い文字起こしをここに貼る)
</document_content>
</document>
<document index="2">
<source>前月の議事録</source>
<document_content>
(前月分をここに貼る)
</document_content>
</document>
</documents>

上の2つの資料を比べて、先月からの変化を3点にまとめてください。
数値の変化があるものを優先してください。

指示が最後に来ています。 資料が長いほど、この順番の効果が出ます。

⚠️ この推奨はAnthropicの公式ドキュメントに書かれているもので、対象は「2万トークン以上の長文入力」です。短い依頼では順番を気にする必要はありません。

1時間の会議の文字起こしは約2万字になります(AIで議事録を作るプロンプト5選で国会会議録を実測しました)。会議1本分の文字起こしを貼る時点で、この「長い資料」の領域に入ります。

よくある質問

Q1. プロンプトは長いほうがいいですか?

必要な情報が入っていれば長くて構いません。 Googleの公式ガイドも「一般的にプロンプトが詳細であるほど、より良い結果が得られる」としています。ただし関係のない情報を足しても改善しません。足すべきは役割・材料・形式です。

Q2. XMLタグは必ず使うべきですか?

用途によります。 ブラウザで短い依頼をする分には不要です。長い資料を複数渡すときや、同じ形式で繰り返し処理させるときに効果が出ます。AnthropicとOpenAIはどちらも公式に推奨しています。

Q3. サービスごとに書き分ける必要はありますか?

4要素の部分は共通で構いません。 3社とも同じ要素を推奨しています。違うのは区切り方だけなので、Claudeを使うときだけXMLタグを足すくらいの意識で足ります。

Q4. 「ステップバイステップで考えて」は効きますか?

3社の一般利用者向け公式ガイドには、この指示の推奨を確認できませんでした。 効果を否定するものではありませんが、公式の裏付けがある施策ではないという位置づけです。まず4要素を整えてください。

Q5. 例は何個入れればいいですか?

Anthropicの公式ドキュメントは3〜5個としています。それ以上入れても改善は頭打ちになります。1個でも、無いよりは大きく変わります。

Q6. 日本語で書いても大丈夫ですか?

問題ありません。 Googleは日本語の公式ガイドで日本語の例を示しています。XMLタグの中身も日本語で構いません(タグ名は英語のほうが安定します)。

Q7. プロンプトを保存しておく意味はありますか?

あります。 同じ作業を毎回書き直すと、その時間が固定費として乗り続けます。うまくいったプロンプトを3〜5個テキストファイルに置いておくだけで済みます。この効果はAIによる業務効率化は個人にどこまで効くかでも扱いました。

まとめ

OpenAI・Google・Anthropicの公式プロンプトガイドを読み比べた結果です。

  • 3社とも同じ4要素を推奨していました。Identity/Instructions/Context/Examples(OpenAI)、ペルソナ/タスク/コンテキスト/形式(Google)、XMLタグで分ける(Anthropic)。名前が違うだけです
  • 覚える型は1文:「(役割)として、(材料)をもとに、(タスク)してください。(形式)で出してください」
  • 違うのは区切り方だけ。AnthropicはXMLタグ、OpenAIはMarkdown+XML、Googleは自然文で可
  • 例は3〜5個(Anthropicの公式推奨)
  • ⚠️ 「深呼吸して」「チップを払う」といった定番の”コツ”は、3社の一般向け公式ガイドに記載を確認できませんでした
  • 🔑 長い資料を渡すときは「資料が先、指示が最後」。Anthropicの公式ドキュメントに応答品質が最大30%向上とある(2万トークン以上が対象)
  • 返答が悪いときは、長くする前に「動詞・材料・区切り」の3点を見直す

まず4要素を書いてください。 それ以外のテクニックは、そのあとで足せば十分です。

なお、この記事には広告リンクがありません。掲載しているのは各社公式ドキュメントへの通常リンクと、当サイトの関連記事だけです。

出典(2026年9月1日確認)

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