Claudeの使い方を初心者向けに解説|無料でどこまで?材料の「置き場所」5つで結果が変わる

Claudeの使い方を初心者向けに解説|無料でどこまで?材料の「置き場所」5つで結果が変わる AIサービス

※本記事にはプロモーションが含まれる場合があります。

Claudeの使い方でつまずく原因は、たいてい「プロンプトが下手だから」ではありません。同じ質問でも、材料をどこに置いたかで返ってくる答えが変わるからです。

Claudeには材料の置き場所が5つあります。チャットに直接貼る、プロジェクトに置く、指示に書く、スキルに畳む、コネクタで取りに行かせる。この5つは、置ける容量も、次の会話に残るかどうかも、利用上限の減り方も、すべて違います。

たとえば同じPDFでも、チャットに直接貼れば1,000ページまで通るのに、プロジェクトに置くと1ファイル30MBまでです。一方でプロジェクトに置いたファイルはキャッシュされ、何度参照しても上限をほとんど食いません。どちらが正解かは、その資料を1回しか使わないか、毎回使うかで決まります。

この記事では、Claudeの登録から基本操作までを押さえたうえで、この「5つの置き場所」を公式ヘルプセンターの記載に沿って整理します。プロンプトのテクニックを覚える前に、ここを先に決めたほうが結果は変わります。

※料金・機能は改定されることがあります。契約前に必ずClaude公式サイトおよび公式ヘルプセンターで最新情報をご確認ください。本記事の内容は2026年8月時点で確認したものです。

  1. この記事を読むとできるようになること
  2. Claudeの基本情報
  3. 始め方は3ステップで終わる
    1. ステップ1:アカウントを作る
    2. ステップ2:表示言語を日本語にする
    3. ステップ3:最初の1問を投げる
  4. 本題:材料の置き場所は5つある
  5. ①チャットに添付する|1回きりの資料はこれでいい
    1. PDFで知っておきたい「100ページの壁」
  6. ②プロジェクトに置く|毎回使う資料はこちら
    1. 作り方
    2. プロジェクトに置くと上限を食わなくなる
    3. ただし容量は逆に小さい
    4. 無料プランは5プロジェクトまで
  7. ③指示に書く|口調と前提を毎回説明しない
    1. プロフィール指示(アカウント全体に効く)
    2. プロジェクト指示(その案件だけに効く)
    3. 「スタイル」を探して見つからない場合
  8. ④スキルに畳む|手順そのものを覚えさせる
    1. 使い方
    2. 最初から入っているスキル
    3. 自分で作ることもできる
  9. ⑤コネクタで取りに行かせる|材料を渡さずに済ませる
  10. メモリ:覚えさせる、止める、消す
    1. どのプランで使えるか
    2. 中身を見る・直す・止める・消す
    3. プロジェクトごとに記憶は分かれている
    4. 過去のチャットを検索するのは有料プランのみ
    5. 履歴に残したくないときはインコグニート
  11. 3つのスイッチの使い分け
  12. モデルとエフォート:上限対策の本命はここ
    1. 選べるモデル
    2. エフォートレベルで消費が変わる
    3. Opus 5では拡張思考をオフにできない
  13. アーティファクト:成果物を残す
    1. いつ出てくるか
    2. 使うための設定
    3. 保存されると思っていると消える
  14. 無料でどこまで使えるのか
  15. 利用上限に当たったときの対処
    1. 上限は「5時間」と「週次」の2段構え
    2. 何が消費を増やすのか
    3. 公式が挙げている対処法
  16. コピペで使えるプロンプトの型5つ
    1. ①資料を読ませて要点を出す
    2. ②自分の文章を材料に、口調を真似させる
    3. ③たたき台 → 批判 → 書き直しの3ターン
    4. ④比較して表にさせる
    5. ⑤手順を覚えさせて次から使い回す
  17. よくあるトラブルと対処
    1. 資料を読んでくれない/中身がずれている
    2. 前の会話の内容を覚えていない
    3. 口調が毎回変わる
    4. 作った成果物が見当たらない
    5. すぐ上限に当たる
    6. 使いたいモデルやエフォートが出てこない
  18. よくある質問
  19. まとめ:覚えるべきは呪文ではなく置き場所

この記事を読むとできるようになること

  • Claudeにアカウント登録し、日本語表示にして使い始められる
  • 資料を「チャットに貼る」か「プロジェクトに置く」かを、根拠を持って選べる
  • 口調や前提を毎回説明せずに済むよう、指示を設定できる
  • ウェブ検索・拡張思考・リサーチの3つのスイッチを使い分けられる
  • 利用上限に当たったときに、何を変えれば伸びるかがわかる
  • コピペで使えるプロンプトの型を5つ持ち帰れる

Claudeの基本情報

項目 内容
提供元 Anthropic
公式サイト claude.ai
対応プラットフォーム ウェブ、デスクトップアプリ(Mac / Windows)、iOS、Android
料金 無料プランあり。Proは月$20(年払いなら月$17相当)、Maxは月$100〜
日本語 会話は日本語で可能。管理画面の表示言語も日本語に切り替え可能
利用条件 18歳以上かつ対応地域であること
主な機能 プロジェクト、アーティファクト、メモリ、スキル、コネクタ、ウェブ検索、拡張思考、リサーチ

料金プランの細かい違いはClaudeの料金プラン全比較で扱っているので、この記事では「使い方」に集中します。

始め方は3ステップで終わる

ステップ1:アカウントを作る

claude.ai にアクセスしてアカウントを作成します。利用には18歳以上であることと、対応地域からのアクセスであることが必要です。

ウェブブラウザだけでも全機能が使えますが、公式はMac / Windows向けのデスクトップアプリ、iOS / Androidのモバイルアプリも配布しています。同じアカウントで会話履歴は共有されます。

ステップ2:表示言語を日本語にする

英語の管理画面のまま使っている人が多いのですが、Claudeには表示言語の設定があります

  1. 画面左下のプロフィールアイコンをクリック
  2. 「Language」の項目へ進む
  3. 日本語を選ぶ
  4. 画面が自動的に切り替わる

公式が対応表示言語として挙げているのは、英語・フランス語・ドイツ語・ヒンディー語・インドネシア語・イタリア語・日本語・韓国語・ポルトガル語(ブラジル)・スペイン語(中南米)・スペイン語(スペイン)です。

ここで注意したいのは、表示言語の設定と、会話に使う言語は別物だという点です。公式も「言語設定を変えても、Claudeとはどの言語でも会話できます。あなたが使った言語でClaudeは応答します」と明記しています。つまり表示が英語のままでも日本語で話しかければ日本語で返ってきますし、逆に表示を日本語にしても英語で質問すれば英語で返ってきます。

なお音声モードの言語は別設定で、「Settings > General > Voice > Language」から変更します。

ステップ3:最初の1問を投げる

公式が新規ユーザーに勧めているのは、次の4つです。

  • シンプルに始める:まずは素直な質問から
  • 具体的に書く:具体的なほど的確に助けてくれる
  • やり取りを重ねる:追加質問と言い直しで精度を上げる
  • いろいろ試す:違う種類のタスクを投げてみる

公式ヘルプセンターの表現を借りれば、「同僚や友人に話しかけるように、自然に会話的に」話しかけるのが基本です。呪文のようなプロンプトを覚える必要はありません。

本題:材料の置き場所は5つある

ここからがこの記事の中心です。Claudeに何かを「渡す」方法は5つあり、それぞれ性質が違います。まず一覧で押さえてください。

置き場所 置ける量 どこまで効くか 上限の消費 使えるプラン
①チャットに添付 1ファイル500MB・1チャット20ファイル・PDFは最大1,000ページ そのチャットの中だけ 毎回消費する 全プラン
②プロジェクトに置く 1ファイル30MB・個数はコンテキスト次第 そのプロジェクトの全チャット キャッシュされ、未キャッシュ分のみ計上 全プラン(無料は5プロジェクトまで)
③指示に書く テキスト プロフィール指示=全チャット/プロジェクト指示=その中だけ 毎回読み込まれる 全プラン
④スキルに畳む 手順・スクリプト・参考ファイル一式 呼ばれたときだけ自動で 使ったときだけ 全プラン(コード実行の有効化が必要)
⑤コネクタで取りに行かせる 接続先のデータ 必要なときにClaudeが取得 ツール利用分を消費 Google系は全ユーザー

「毎回消費する」「キャッシュされる」の差は、使い込むほど効いてきます。順に見ていきます。

①チャットに添付する|1回きりの資料はこれでいい

チャット画面にそのままドラッグ&ドロップするのが、いちばん手軽な渡し方です。公式が示している上限は次の通りです。

項目 上限
1ファイルあたり 500MB
1チャットあたり 20ファイル
画像の解像度 8000×8000ピクセルまで
PDFのページ数 最大1,000ページ

対応している形式は、文書がPDF・DOCX・CSV・TXT・HTML・ODT・RTF・EPUB・JSON・XLSX、画像がJPEG・PNG・GIF・WebPです。ただしXLSX(Excel)はコード実行とファイル作成を有効にしていないと使えません

PDFで知っておきたい「100ページの壁」

ここが見落とされがちな点です。PDFは1,000ページまでアップロードできますが、中身の読まれ方が100ページを境に変わります

  • 100ページ以下:テキストと視覚要素(画像・グラフ・図版)の両方を解析する
  • 101〜1,000ページ:テキストのみを処理し、視覚要素は解析しない
  • 1,000ページ超:アップロードできない

つまり「グラフが載った資料を読ませたい」なら、100ページ以下に分割してから渡す必要があります。500ページのPDFをそのまま投げて「グラフの数字が読めていない」と感じるとき、原因はClaudeの能力ではなく、この仕様であることが多いです。

②プロジェクトに置く|毎回使う資料はこちら

プロジェクトは、専用の会話履歴とナレッジベースを持った独立した作業場です。案件ごと・テーマごとに分けて使います。

作り方

  1. claude.ai/projects にアクセス(またはアカウント名にカーソルを合わせて「Projects」をクリック)
  2. 右上の「+ New Project」をクリック
  3. プロジェクト名と説明を入力する
  4. プロジェクトのページ右側にあるナレッジベースの「+」ボタンから資料を追加する
  5. 「Set project instructions」から指示を書き、「Save instructions」で保存する

これで、そのプロジェクト内で始めた会話にはすべて、置いた資料と指示が効きます。

プロジェクトに置くと上限を食わなくなる

プロジェクトを使う最大の理由はここです。公式は上限対策の解説の中で、こう書いています。

プロジェクトに文書をアップロードすると、その内容は今後の利用のためにキャッシュされます。その内容を参照するたびに、新規/未キャッシュの部分だけが上限に計上されます。

同じ資料を毎回チャットに貼り直すと、毎回まるごと消費します。プロジェクトに置けば、2回目以降はほとんど消費しません。「毎回貼っているファイルがある」と気づいた時点で、それはプロジェクトに移す合図です。

ただし容量は逆に小さい

一方で、プロジェクトのナレッジベースは1ファイル30MBまでで、チャット添付の500MBより大幅に小さくなります。ファイル数自体はコンテキストの許す限り無制限ですが、処理はテキスト抽出のみです(マルチモーダルPDFを除く)。

まとめると、こう使い分けます。

  • 大きい/重い/視覚要素が大事な資料を1回だけ読ませたい → チャットに添付
  • 小さめの資料を何度も参照させたい → プロジェクトに置く

無料プランは5プロジェクトまで

プロジェクトは無料アカウントを含む全ユーザーが使えますが、無料ユーザーが作れるプロジェクトは最大5個です。

また、大量の資料を扱うための拡張(RAGによる検索。公式は容量を「最大10倍まで」拡大できるとしています)は、Pro・Max・Team・Enterpriseの有料プラン限定です。プロジェクトの共有・共同編集はTeamとEnterpriseのみで、個人プランでは使えません。

③指示に書く|口調と前提を毎回説明しない

「もっと簡潔に」「敬語で」「専門用語は避けて」を毎回書いているなら、それは指示に固定できます。公式ヘルプセンターが挙げている指示の置き場所は2階層です。

プロフィール指示(アカウント全体に効く)

すべての会話に効く、あなた自身の設定です。

  1. 画面左下のイニシャルをクリック
  2. 「Settings」を選ぶ
  3. 「Instructions for Claude」の欄に書く

公式が用途として挙げているのは、好みの進め方、よく使う用語、典型的な場面、全般的なコミュニケーションの指針です。「私はブログ運営者で、読者は初心者。断定を避け、数字には出典をつけて」といった、どの会話でも変わらない前提をここに書きます。

プロジェクト指示(その案件だけに効く)

プロジェクトのページから「Set project instructions」で設定します。効くのはそのプロジェクト内の会話だけです。

案件固有の前提、進め方のルール、成果物の要件、役割の定義などをここに書きます。クライアントAの案件とクライアントBの案件で口調が違うなら、プロフィール指示ではなくプロジェクト指示に分けるのが正解です。

「スタイル」を探して見つからない場合

日本語の解説記事では「スタイル機能で文体を変える」という説明を見かけますが、2026年8月時点の公式ヘルプセンターで解説されている個人向けのカスタマイズは、プロフィール指示・プロジェクト指示・スキルの3つです。「Personalization and settings」のコレクションにスタイル専用の解説記事は含まれておらず、ヘルプセンター内を「styles」で検索しても設定手順を説明した記事は出てきません。

機能が廃止されたと公式が明言しているわけではないので断定はしませんが、これから覚えるなら、上の3つで組み立てたほうが確実です。文体の固定はプロフィール指示かプロジェクト指示で十分にできます。

④スキルに畳む|手順そのものを覚えさせる

スキルは、指示・スクリプト・参考資料をひとまとめにしたフォルダで、Claudeが必要に応じて読み込みます。指示が「前提を書いておく場所」なのに対し、スキルは「作業手順ごと渡しておく場所」です。

使い方

設定の「Customize > Skills」から、使いたいスキルをオン・オフで切り替えます。Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの全プランで使えますが、コード実行が有効になっていることが前提です(個人プランは「Settings > Capabilities」から)。

呼び出し方に特別な操作は要りません。公式は「タスクを自然に説明してください。Claudeはスキルが当てはまることを認識して使います」としています。

最初から入っているスキル

Anthropicが標準で提供しているものとして、公式が挙げているのは次の4つです。

  • Excelスプレッドシートの作成・操作の強化
  • Word文書の作成
  • PowerPointプレゼンテーションの生成
  • PDFの作成・処理

「この表をExcelにして」と頼むだけで、対応するスキルが自動的に使われます。

自分で作ることもできる

自作の手順は、フォルダをZIPにまとめて「Customize > Skills」の「+」→「+ Create skill」からアップロードします。中身は最低限、namedescriptionをYAMLで書いたskill.mdが1つあれば成立します。

技術的な知識がなくても、会話でスキルを作る方法も公式に案内されています。自分の手順を自然に説明すると、Claudeが形式に整えてくれる流れです。

⑤コネクタで取りに行かせる|材料を渡さずに済ませる

ここまでは「こちらから渡す」方法でしたが、コネクタはClaudeに取りに行かせる方法です。

Gmail・Googleカレンダー・Googleドライブに接続すると、会話を離れずにメールを検索したり、予定を調整したり、ドライブの文書を扱ったりできます。公式によると、このGoogle WorkspaceコネクタはClaudeおよびデスクトップアプリの全ユーザーが利用可能です。

使い方は、必要な質問をするだけです。Claudeが自分でどのツールを使うか判断します。ここで安心材料になるのが次の2点です。

  • Claudeが代行する操作は、ひとつひとつ明示的な承認を求める
  • AnthropicはGmail・ドライブ・カレンダーのコネクタ経由のデータでモデルを学習しない

Google以外にも、Linearで課題を作る、Slackにメッセージを送る、といった接続先が用意されています。無料プランでもリモートMCPコネクタとSlack・Google Workspace連携は利用対象に含まれています。

メモリ:覚えさせる、止める、消す

置き場所とは別に、Claudeには会話をまたいで記憶する仕組みがあります。

どのプランで使えるか

公式は「新しいメモリ体験は、無料・Pro・Maxプランのユーザーが利用できます」としています(TeamとEnterpriseは順次移行)。無料プランでも使えるのがポイントです。

Claudeはカテゴリ別に個別のエントリとして記憶を作り、会話中にリアルタイムで更新します。ひとつの要約ではなく、役割・話し方の好み・技術的な好み・案件の詳細といった単位で溜まっていきます。

中身を見る・直す・止める・消す

「Settings > Memory」で、カテゴリ別に何を覚えているかを確認できます。

  • 編集:「Tell Claude what to change」の欄に修正内容を書く。個別の項目を削除することも可能
  • 会話中に更新:チャットの中で直接伝えれば、以降の会話に即反映される
  • 一時停止:既存の記憶は保持したまま、新しく覚えなくなる
  • リセット:すべての記憶をプロジェクトの記憶ごと完全に削除する。取り消しできません

プロジェクトごとに記憶は分かれている

見落とされがちですが、各プロジェクトは独立した記憶領域と専用のプロジェクトサマリーを持ちます。プロジェクトAの文脈がプロジェクトBに漏れることはありません。仕事とプライベートを分けたいときは、プロジェクトを分けるのが確実です。

過去のチャットを検索するのは有料プランのみ

メモリと似て非なる機能に「過去のチャット検索」があります。「あの件、何を話したっけ?」と聞けばClaudeが過去の会話を探してくる機能で、こちらはPro・Max・Team・Enterpriseの有料プラン限定です。無料プランではメモリは使えても、この検索は使えません。

履歴に残したくないときはインコグニート

インコグニートチャットは、会話履歴にもメモリにも保存されない一時的な会話です。既存のメモリも参照しません。全プラン(無料・Pro・Max・Team・Enterprise)で使えます。

3つのスイッチの使い分け

Claudeには「ウェブ検索」「拡張思考」「リサーチ」という3つのスイッチがあります。全部オンにすればいいわけではありません。公式の使い分けは明快です。

スイッチ 向いている場面 目安
ウェブ検索 最新情報が必要な軽い事実確認 ツール呼び出し1〜2回
拡張思考 最新情報が要らない複雑な推論 数学、コードのデバッグ、概念の分析
リサーチ 出典つきの本格的なレポート ツール呼び出し5回以上、1〜3分

公式が挙げている例で言うと、「昨夜の試合はどちらが勝った?」はウェブ検索、「このアルゴリズムを最適化して」は拡張思考、「競合他社を比較して」はリサーチです。

リサーチと拡張思考は組み合わせて使うこともでき、公式は「入念な計画と網羅的な情報収集」が必要な場面——新しい技術の調査や、複数の科学論文の分析——に向くとしています。

なおリサーチ機能はProプラン以上です。ウェブ検索と拡張思考は無料プランでも利用対象に含まれます。

モデルとエフォート:上限対策の本命はここ

「上限が早く来る」と感じるとき、多くの人はモデルを変えようとしますが、公式が利用量を伸ばす手段として挙げているのはエフォートレベルです。

選べるモデル

2026年8月時点で公式ヘルプセンターに名前が出ているのは、Opus 5・Sonnet 5・Fable 5です。加えてOpus 4.8 / 4.7 / 4.6、Sonnet 4.6が旧世代として選べます。モデル選択メニューの「More models」から追加のモデルを表示できます。

エフォートレベルで消費が変わる

エフォート 公式の説明
low / medium 日常的なタスクに適しており、利用量をより長く持たせられる
high 品質と速度のバランスが最も良い(通常はこれが既定)
extra high(xhigh) 長時間のコーディングやエージェント的なタスク向け
max 最も徹底的な選択肢。最大限の推論が必要なタスク向け

エフォートを選べるのは、Opus 5・Sonnet 5・Fable 5・Opus 4.8・Opus 4.7・Opus 4.6・Sonnet 4.6です。

「上限が気になるなら、まずエフォートをlowかmediumに下げる」——これは公式が明示している対処で、日本語の解説記事ではあまり触れられていません。要約や翻訳のような定型作業でmaxを使う必要はありません。

Opus 5では拡張思考をオフにできない

もうひとつ、知っておくと混乱しないのがこれです。拡張思考はオン・オフを切り替えられますが、claude.aiのClaude Opus 5では拡張思考をオフにできません。「拡張思考を切って節約する」というやり方は、最上位モデルでは使えないということです。節約したいならエフォートを下げるか、モデル自体を変えます。

アーティファクト:成果物を残す

会話の中で長めの成果物を作らせると、チャットの横に専用パネルが開きます。これがアーティファクトです。

いつ出てくるか

公式の基準は、「まとまりがあって自己完結しており、通常15行を超える」内容です。文書、コードスニペット、HTMLのウェブサイト、SVG画像、図解、インタラクティブなReactコンポーネントなどが該当します。

使うための設定

Free・Pro・Max・Team・Enterpriseの全プランで使えますが、「Settings > Capabilities」(Team / Enterpriseは組織設定)で「Code execution and file creation」をオンにする必要があります

保存されると思っていると消える

ここが最大の落とし穴です。会話の中で作ったアーティファクトは、自動ではサイドバーに残りません。残すにはアーティファクトを開いて「Publish」をクリックし、Artifactsセクションに追加する必要があります。公開して他の人と共有する機能は、これとは別に用意されています。

永続ストレージの上限は1アーティファクトあたり20MBで、保存できるのはテキストのみです(画像・ファイル・バイナリは不可)。なお公開を取り消すと、そのアーティファクトに紐づいた保存データは完全に削除されます。

無料でどこまで使えるのか

無料プランに含まれるものを、公式の料金ページの記載から整理します。

できること 無料プラン
ウェブ・iOS・Android・デスクトップでの利用
ウェブ検索
拡張思考
会話をまたぐメモリ
コード実行によるファイル作成
アーティファクト
スキル
Slack・Google Workspace接続/リモートMCPコネクタ
プロジェクト ○(最大5個)
過去のチャット検索 ×(有料のみ)
リサーチ ×(Pro以上)
Claude Code / Cowork ×(Pro以上)
プロジェクトのRAG拡張 ×(有料のみ)
利用量 有料プランより少ない

無料プランでも機能そのものはかなり開いているのが実情です。有料に上げる主な理由は「機能が使えないから」ではなく「量が足りないから」になります。詳しい損得はClaudeの料金プラン全比較で扱っています。

無料でどこまで使えるかを他の生成AIも含めて横断的に見たい場合は、生成AIの無料はどこまで使える?もあわせて参考にしてください。

利用上限に当たったときの対処

上限は「5時間」と「週次」の2段構え

「Settings > Usage」を開くと、5時間セッションの消費量と週次の消費量を示す2本のプログレスバーが表示されます。上限はこの2段構えで管理されています。

なお、Anthropicは各プランの具体的な回数・メッセージ数を公開していません。公式は「プランごとに利用枠が異なり、有料プランのほうが上限は高い」と説明するにとどめています。ネット上で見かける「無料は1日◯回」といった数字は公式の情報ではないため、本記事では採用していません。実際の残量は上記の画面で確認するのが確実です。

何が消費を増やすのか

公式が挙げている要因は次の通りです。

  • メッセージの長さと複雑さ
  • 添付ファイルのサイズ
  • その時点での会話の長さ
  • ツールやコネクタの利用(公式は「トークンを多く消費する」としています)
  • 選んでいるモデル
  • 選んでいるエフォートレベル
  • アーティファクトの生成

「その時点での会話の長さ」が入っている点が重要です。長く続いたチャットは、1回のやり取りが重くなります。

公式が挙げている対処法

  1. 始める前に整理する:何を聞きたいのかを先に決める
  2. 具体的かつ簡潔に書く:曖昧な質問は聞き返しを招き、往復が増える
  3. 関連する依頼はまとめる:別々に送らず1メッセージにまとめる
  4. 過去チャット検索とメモリを使う(有料プラン):同じ説明の繰り返しを減らせる
  5. プロジェクトのキャッシュを使う:同じ資料の再アップロードをやめる
  6. 「Settings > Usage」で消費を確認する
  7. 送信前にプロンプトを見直す:追いメッセージを減らす

このうち3と5は、この記事の主題そのものです。上限対策の本質は、節約テクニックではなく「材料の置き場所を変えること」にあります。

コピペで使えるプロンプトの型5つ

Claudeは自然な言葉で話しかけるのが基本ですが、型を持っておくと立ち上がりが速くなります。すべて日本語のまま貼って使えます。

①資料を読ませて要点を出す

添付した資料を読んで、次の3点にまとめてください。
1. 結論(1文)
2. 根拠になっている数字(出典のページ番号つき)
3. この資料からは読み取れないこと

推測は書かず、資料に書いていないことは「記載なし」としてください。

「資料からは読み取れないこと」を聞くのがコツです。あるものだけを答えさせると、無いものを埋めようとする余地が減ります。

②自分の文章を材料に、口調を真似させる

添付した文章は私が書いたものです。この文章の
・一文の長さ
・漢字とひらがなの比率
・接続詞の使い方
・読者への距離感
を分析して、特徴を5つの箇条書きにしてください。
そのうえで、同じ特徴で次のテーマの導入文を書いてください。テーマは「○○」です。

いきなり「私の文体で書いて」と頼むより、先に特徴を言語化させてから書かせるほうが安定します。うまくいった特徴リストは、そのままプロフィール指示かプロジェクト指示に貼っておけば次回から不要になります。

③たたき台 → 批判 → 書き直しの3ターン

【1ターン目】
「○○」について、800字でたたき台を書いてください。完成度は6割で構いません。

【2ターン目】
いま書いた文章を、厳しい編集者の立場で批判してください。
良い点は書かず、直すべき点だけを5つ挙げてください。

【3ターン目】
挙げた5点をすべて反映して書き直してください。

1回で完成品を求めるより、この3ターンのほうが結果は良くなります。公式も「やり取りを重ねる」ことを基本の使い方として挙げています。

④比較して表にさせる

次の項目について、○○・△△・□□を比較表にしてください。
比較軸:料金/無料でできる範囲/向いている人/注意点
不明な項目は空欄にせず「不明」と書いてください。
最後に、どれを選ぶべきかを条件別に3行でまとめてください。

「不明は不明と書く」の一文を入れておくと、埋めるために作られた情報が減ります。

⑤手順を覚えさせて次から使い回す

これから私がやっている作業の手順を説明します。
聞き終わったら、次回から私が「いつもの」と言うだけで同じ品質で再現できるよう、
手順書の形に整理してください。判断が分かれるポイントには分岐条件も書いてください。

(ここに自分の手順を、話し言葉のままで説明する)

出てきた手順書は、プロジェクト指示に貼るか、スキルとして保存します。これが「毎回説明する」を終わらせる唯一の方法です。

よくあるトラブルと対処

資料を読んでくれない/中身がずれている

まず形式と量を疑ってください。

  • PDFのグラフや図を読んでいない → 100ページを超えていませんか。101ページ以上はテキストのみの処理になります。100ページ以下に分割してください
  • Excelを読み込めない → コード実行とファイル作成が有効になっているか確認してください
  • プロジェクトに大きいファイルを入れられない → プロジェクトの上限は1ファイル30MBです。チャットに直接添付すれば500MBまで通ります

前の会話の内容を覚えていない

  • 同じチャット内なのに忘れている → 会話が長くなり、コンテキストの上限に近づいている可能性があります。要点をまとめさせてから新しいチャットに移ってください
  • 別のチャットで覚えていてほしい → メモリが一時停止になっていないか「Settings > Memory」を確認してください。またプロジェクトの記憶はプロジェクトごとに独立しています
  • インコグニートで話していた → インコグニートチャットは履歴にもメモリにも残りません

口調が毎回変わる

プロフィール指示(全会話に効く)かプロジェクト指示(その案件だけ)に文体のルールを書いてください。会話のたびに指定していると、指定漏れのたびに揺れます。

作った成果物が見当たらない

アーティファクトは「Publish」しないとサイドバーに残りません。会話を遡れば内容自体は残っていますが、一覧から探したいなら公開操作が必要です。

すぐ上限に当たる

「Settings > Usage」で5時間枠と週次枠のどちらを使い切っているか確認したうえで、エフォートをlowかmediumに下げる、毎回貼っている資料をプロジェクトに移す、長くなったチャットを畳んで新しく始める——の順で試してください。

使いたいモデルやエフォートが出てこない

Enterpriseプランの場合、管理者が特定のモデルやエフォートレベルを無効にしている可能性があります。公式もこの点を明記しています。

よくある質問

Q. Claudeは無料でどこまで使えますか?

ウェブ検索、拡張思考、メモリ、アーティファクト、スキル、コネクタ、プロジェクト(最大5個)まで無料で使えます。使えないのは、過去のチャット検索、リサーチ、Claude Code / Cowork、プロジェクトのRAG拡張などです。機能より先に利用量の上限に当たるのが一般的です。

Q. 無料プランは1日に何回使えますか?

Anthropicは各プランの具体的な回数を公開していません。上限は5時間ごとのセッション枠と週次枠の2段構えで管理されており、残量は「Settings > Usage」のプログレスバーで確認できます。消費量はメッセージの長さ、会話の長さ、モデル、エフォートレベルなどで変わるため、回数で表せる性質のものではありません。

Q. 日本語で使えますか?

使えます。会話はどの言語でも可能で、あなたが使った言語でClaudeが応答します。管理画面の表示言語も日本語に切り替えられます(左下のプロフィールアイコン → Language)。

Q. プロジェクトとチャット添付、どちらに資料を置くべきですか?

1回しか使わない資料、大きい資料、グラフや図を読ませたい資料はチャットに添付してください(500MBまで、PDFは視覚要素の解析が100ページまで)。何度も参照する資料はプロジェクトに置いてください(30MBまで。キャッシュされるため上限をほとんど消費しません)。

Q. スタイル機能はどこにありますか?

2026年8月時点の公式ヘルプセンターで解説されている個人向けカスタマイズは、プロフィール指示・プロジェクト指示・スキルの3つです。文体や口調の固定は、プロフィール指示(全会話)またはプロジェクト指示(その案件のみ)で設定できます。

Q. 会話の内容が学習に使われませんか?

Gmail・Googleドライブ・Googleカレンダーのコネクタ経由のデータについては、公式が「Anthropicはこれらのデータでモデルを学習しません」と明記しています。また履歴を残したくない会話にはインコグニートチャットが使えます(全プラン対応)。

Q. ProとMaxの違いは何ですか?

Maxは利用量がPro比で5倍または20倍の2段階で、出力上限の拡大、新機能への早期アクセス、混雑時の優先アクセスが付きます。機能そのものではなく量が理由のプランです。詳細はClaudeの料金プラン全比較で解説しています。

まとめ:覚えるべきは呪文ではなく置き場所

Claudeの使い方で押さえるべき要点を、最後に整理します。

  • 材料の置き場所は5つ:チャット添付/プロジェクト/指示/スキル/コネクタ
  • 1回きりの資料はチャットに添付:500MBまで通るが、PDFの視覚要素は100ページまで
  • 毎回使う資料はプロジェクトに:30MBまでと小さいがキャッシュされ、上限をほとんど食わない。無料は5個まで
  • 口調と前提は指示に固定:全会話ならプロフィール指示、案件ごとならプロジェクト指示
  • 手順はスキルに畳む:全プランで使えるが、コード実行の有効化が必要
  • メモリは無料でも使える:過去のチャット検索だけが有料限定
  • 上限が気になるならエフォートを下げる:公式が明示している対処。Opus 5では拡張思考をオフにできない
  • アーティファクトはPublishしないと残らない

プロンプトの型は5つも持っていれば十分です。それより、「毎回同じ資料を貼っていないか」「毎回同じ前置きを書いていないか」を見直すほうが、結果にも上限にも効きます。

Claudeを他のAIと比べて選びたい場合は、ChatGPTとClaudeを徹底比較、3社まとめて見るならChatGPT・Gemini・Claudeを徹底比較が参考になります。用途に合うAIツールを幅広く探すならAIツールおすすめ7選もあわせてどうぞ。

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